税務調査で問題になる点の一つに売上の計上もれがあります。
売上を隠している場合は論外ですが、思わぬところで売上の計上もれを指摘されると、余計な税金を払うことになってしまいます。
売上の計上時期は入金のタイミングなのか商品を引き渡した時期なのかについてしっかりと理解したうえで経理を行い、売上の計上もれがないように注意しましょう。
そこで今回は売上の計上時期について考えてみます。
売上の計上時期の考え方
売上の計上時期は、基本的には入金のタイミングではなく、商品の引き渡しのタイミングです!
口座に入金されたタイミングで売上を計上していないでしょうか?入金のタイミングで売上を計上するのではなく、商品を引き渡した(納品)タイミングで売上を計上しましょう。
現金商売であれば商品の引き渡しと入金時期は一致します。しかし、現代のキャッシュレス社会においては商品の引き渡し時期と入金時期は一致する方が少ないと考えられます。
特に、引き渡しと入金が事業年度をまたぐ場合は注意が必要です。税務調査でもこの論点は確実にチェックが入るため、経理処理が適切かどうか不安であればお気軽に税理士に確認ください。
商品の引き渡しのタイミングとは
商品の引き渡しのタイミングは、商品の種類や性質や販売契約に応じて合理的と認められる日のうち、継続して収益計上を行うこととしている日となります。
具体的には、通常の動産であれば、納品した日、出荷した日、相手が検収した日が一般的には売上の計上時期となります。
土地や建物などの不動産であれば、相手方において使用収益できることとなった日が一般的には売上の計上時期となります。
なお、売上の計上時期はコロコロと変更することはできません。
例えば、請求の締日を頻繁に変更することはできません。一度締日を設定すれば、継続して決まったタイミングで同じように経理することが必要となります。
また、請求の締日が25日で決算日が31日のように請求日と決算日が異なる場合は注意が必要です。請求日から決算日までに引き渡した商品の売上が漏れていないかどうか確認しましょう。
税理士からのワンポイントアドバイス〜決算期をいつにすればいいのか
会社の業種や扱っている商品にもよりますが、何月に売上が多く計上される等の傾向や予測が立てれるのであれば、売上が多く計上される月を事業年度会社のタイミングとしてはいかがでしょうか?
理由は、決算において利益の着地予測がしやすくなるからです。
決算期間近に売上が多くなる月があると、いくら納税することになるかのシュミレーションが難しくなります。
売上計上のタイミングに着目して事業年度をいつからいつまでにするかを検討するのも有効です。
<編集後記>
本日は新規のご紹介の案件打ち合わせ。15日にお会いしてお話しを聞いてきます。
<本日の1日1新>
難波高島屋の日本酒祭り
全国60近い酒造のお酒が試飲できます。神イベントでした。