事業と家計は分けましょう。経理の基本その1

Pocket

開業してから、支払いの際は必ずレシートをもらい、大切に保管しています。

開業する前はレシートをもらわなかったり、もらってもすぐに丸めて捨てていました。

レシートをもらい、保管することは適切な経理の第一歩です。

そして、レシートを適正に経理処理しましょう。

事業を始めると、事業で使った支払いと家計で使った支払いが混在します。

家計の支払いは経費にできません。

経費にできるのは事業に直接関係する支払いです。

そのため、事業のための支払いと家計のための支払いは分けないといけません。

事業と家計の混在は税務署も厳しくチェックします。事業と家計が混在していると、その会社の経理に対する不信感も強くなります。

今回は事業と家計を分けることについて考えていきます。

事業と家計は必ず分けること!

事業と家計を分けること。

個人事業主の経理についてはこの一言に尽きます。

これが出来ているか出来ていないかで、その後の会社の成長度合や経理に対する意識がわかります。

成長していく会社の社長さんは、当たり前に事業と家計を分けていらっしゃいます。

では、具体的に事業と家計を分けるとはどういったことでしょうか。

事業用の口座を作りましょう!

事業と家計を分けるときに、まず初めにお伝えしたいことがあります。

それは事業用の銀行口座を作ることです。

事業用の口座を作り、その口座に売上の入金や経費の支払いを集約します。

事業用の口座を作ることで、事業と家計を分けることができます。

家計の支払いは事業用の口座とは完全に分けてください。

事業用の口座を作る際の基礎知識

最近は反社会的な勢力に口座が不正利用されるのを防ぐため、同じ銀行で複数の口座を持つことが難しくなっています。

近所の別の銀行で口座を開設されてはいかがでしょうか。

どうしても現在使っている銀行がいいという場合は、銀行の窓口で相談してみてください。

窓口の方では判断できないため、その窓口の方の上司判断となりますが、同一銀行同一支店であれば複数の口座を作ることができる可能性があります。

ちなみに、屋号入りの口座というものがあります。

通帳は個人名が記載されているのが基本ですが、屋号入りの口座は下記のように記載されます。

<イメージ>

蟹山昇宏税理士事務所 蟹山昇宏

この屋号入りの口座は、下記の理由のため、おすすめできません。

・屋号が入ることによって同一名義ではなくなり、振替の際に、振り込み手数料が余分に発生する場合がある。

・税金が還付となる場合に還付口座に指定できない場合がある。

事業用の通帳に個人のお金を入金した時の経理処理は?

口座を開設する際、はじめに10,000円を入金した場合、この取引はどのように経理処理するのでしょうか。

答えは下記の仕訳です。

預金 10,000 /事業主借 10,000

事業主からお金を借りて事業用の口座に10,000円を入金したという仕訳となります。

この事業主借(事業主からお金を借りる事業主貸もある)は事業と家計を分けるとても大切な存在です。

事業用の通帳を経理処理している場合に、家計の支払いが出てきた場合は費用勘定で処理せず、事業主勘定で処理しましょう。(事業用のクレジットカードで家計の買い物をした場合など)

この事業主借と事業主貸をきっちり使って、適切に経理処理していきましょう。

<編集後記>

本日は羽田空港にてブログ・HP用の写真を撮影。その後、品川駅にて開業されている先輩税理士の方と打ち合わせ。私と考え方の軸が似た方だったので、とても親近感がわきました。

<本日の一日一新>

羽田空港の展望デッキでANAの飛行機を撮影。空港は活気があり、エネルギーが沸いてくるため大好きな場所です。カメラはNikonのD750を愛用しています。