大阪市西区北堀江で税理士事務所を独立開業して10日が経ちました。
少しずつではありますが、小さな一歩を歩き出しています。
そんな本日1月10日は、十日戎の日です。
十日戎(とおかえびす)とは、1月10とその前後の9日、11日に戎神社で行われる祭礼です。
大阪では「えべっさん」とも呼ばれています。
えべっさんは商売繁盛の神様として知られており、商売人の街である大阪では、戎神社はたくさんの参拝客でにぎわいます。
そんな私も独立開業のきっかけで商売繁盛を願い、大阪市の難波にある、有名な今宮戎神社に、友人と参拝してきました。
そこで今回は「神社やお寺に払った支払い」について考えてみます。
神社への支払いは経費になるの?
境内は商売人のエネルギーで溢れていました。
ちなみにですが、今宮戎神社が参拝するお賽銭も高額なことで知られています。
参道にも本当にたくさんの露店が出ており、熊手などの縁起物が販売されていました。
そこで、みなさんが気になる点は、お賽銭や初穂料、祈祷料、玉串料、熊手代などの神社に対する支払い(熊手は神社とは別の露店に対するものかな)は経費になるの?という点ではないでしょうか。
結論としては、経費になります。
しかし、もし費用にする場合は、専門家に相談したほうがいいかもしれせん。
というのも、税法上は寄附をして、なにか見返りをもらうという発想はありません。
専門的には「反対給付がない」と言います。
ふるさと納税をしてお礼の品がもらえるというのも、税法上は???です。
(私個人としては、ふるさと納税は完全に、法的に認められているお得な制度だと思っているので、限度MAXでふるさと納税をしていますが。笑)
税法上の寄附金は、反対給付がないため、仕入れや外注費などのように、「売上を上げるために必要な費用」という理由付けが乏しいのです。そのため、寄附金は税法上は費用(損金)とならない性格なのです。(無制限に寄附しすぎると法人の儲けが減って、税務署は税金が取れなくなるという理由もあります。)
しかし、地域のお祭りなどは寄附でまかなっている場合も多く、地域の付き合いや慣習などを考慮した場合、事業を遂行する上で必要な寄附もあると考えられるため、一定の制限額がありますが、費用(損金)として認められています。
ただし、一般的な価値観で考えた場合に、あまりにも高額な寄附は、なにかしら税務署から指摘があってもおかしくはないです。
神社への支払いの勘定科目は?
初穂料やお賽銭、玉串料などの神社に対する支払いは、寄付金勘定又は雑費で処理するのが一般的です。
祈祷料など、神主さんから役務の提供を受けたものについては、支払い手数料勘定で処理することも考えられます。
なお、神社とは関係のない露店で熊手を買う場合などは、消耗品費勘定や雑費勘定処理が考えられます。そして、消費税についても消費税の対象となる取引です。(神社に対する支払いではないため。)
神社までの交通費も経費になると考えられます。
社員全員で毎年参拝する会社も多いかと思います。その場合は、社員の福利厚生と考え、福利厚生費勘定でも適切と考えられます。
勘定科目の選択については、ある程度柔軟に対応してもOKかと思います。
消費税については対象外です。
神社に対する寄附金ですが、消費税法上は対象外となります。
理由は、ものの消費という概念になじまず、対価性がなく、ただただお金を捨てている(喜捨金と言います。)という考えのためです。
神社に対する支払いは基本的には喜捨金に該当し、消費税は対象外となります。(収益目的で販売されている物品や、駐車場代などは消費税の対象と考えられています。)
完全に余談ですが、京都の有名な金色のお寺の境内にハーゲンダッツの自動販売機があって笑いました。そういった自動販売機での支払いなど収益目的な販売は消費税の対象になると考えられます。
<編集後記>
午前中は法人の9月決算を組んでいました。前職は比較的大きな法人が多かったので、決算も数日~1か月近くかかるものが多かったのですが、いまは小規模な法人がほとんどですので、決算もすぐに終了します。午後からは創業融資のご相談が立て続けに2件ありました。日本政策金融公庫の融資の流れや裏話についてお伝えしました。
なお、昨日・今日とブログの更新が中途半端で、内容も薄くなってしまい、ごめんなさい。。。
毎日更新することのハードルの高さを実感しています。
ハンターハンターの富樫先生の気持ちが誰よりもわかります。
こち亀の秋元先生の偉大さに震えています。
明日からもブログの更新頑張ります!!!よろしくお願いいたします!
<本日の1日1新>
有名な難波の今宮戎に参拝。参拝客が多すぎて、うんざりしました。あんなに人を呼びつけるエネルギーがある十日戎ってすごいですね。個人的には私はあまり儲けようという気持ちはないですが、顧問先のみなさまの商売繁盛は全力で願っています。